2025.11.06/ CODE VEIN公式ブログ
開発者インタビュー:世界観編 舞台となる世界の歴史やストーリー体験に迫る(談:吉村ディレクター)
今回は、『CODE VEIN II』の魅力を紹介する開発者インタビューをお届けします。当企画の第1回は、世界観にフォーカス。今作の舞台設定やストーリー、立ちはだかるエネミーについて、吉村 広ディレクターに語っていただきました。
Q1.今作のテーマとして掲げられている「選択(歴史改変)によってシナリオを変えていく体験」とは、具体的にどのようなものでしょうか。
主人公たちが生きる世界は、幾度となく滅びの危機に晒されてきた歴史を持っています。プレイヤーの皆さまが今作を始めるときは、世界は最後の滅びを迎えようとしている危機的な状況となります。

これまで、いくつかの手段で滅びを回避してきたのですが、歴史を経た中で、それらの手段はすべて失われてしまいました。そこで、過去の世界に生きる英雄という存在に、救済の活路を見出すところから物語はスタートします。
主人公は、ヒロインであるルゥと一体となって過去の世界に赴きます。過去では自由に行動できますが、歴史への不用意な干渉は禁じられているため、立ち回り方には注意が必要です。目的はあくまで、現代の滅びを回避する鍵の入手。各地を探索しながら、情報を集めることになります。

主人公とルゥが訪れる時代は、歴史が大きく動くターニングポイントです。そのため、自身の行動しだいでは「歴史を変える」ことさえできます。ただし、干渉により何らかの変化が起きたとき、良い結果だけ得られるとは限りません。より強大な敵と戦う、悲劇的な運命と向き合うなど、予想外の出来事に直面することもあります。それらを加味したうえで、「それでも、歴史を変えるのか」というプレイヤーの皆さまの悩みや葛藤、そして、結果を見届けた時の心の動きこそが、本作のストーリー体験の大きな特徴となっています。

具体的な例として、バディの一人であるノアとの関わりを紹介しましょう。彼は、歴史上ではバケモノとの戦いで相討ちとなったという事実が残されています。主人公は過去の世界で、まだ生きていた頃の彼と出会って行動を共にしますが、やがて命を落とす瞬間に立ち会うことになります。そのとき、どのような選択をするかは、プレイヤーの皆さまの判断にゆだねられます。選択の結果によるノアの生死が、現代の世界にどのような影響を及ぼすのかを、ぜひ見届けていただけると嬉しいです。

Q2.ストーリートレーラーでは、公開済みの都市のほかに、森や雪原のような場所もありました。今作に登場するロケーションは、どのようなものがあるのでしょうか。
冒険の舞台となるロケーションは豊富で、水没した都市や死霊が住む森など、さまざまな場所が存在します。ゲームとして探索のしがいがあることはもちろんですが、ランドマーク的な電波塔や、寂れた遊園地などが点在し、その地の歴史や、人々の営みの残滓を感じられるフィールドになっていることも特徴です。


また、今作には天候の変化と時間の流れがあるため、状況によりフィールドの印象は大きく変わります。世界の端々から受ける寂寥感は、本作ならではだと思います。さまざまな様相を見せる世界を前作以上に作り込んでいるので、バディとの情緒あふれる旅を楽しんでいただきたいです。
Q3.前作『CODE VEIN』と今作との繋がりや、世界の成り立ちについて教えてください。
今作の舞台は、前作の世界観をベースとしつつ、新たに構築された世界となります。世界の成り立ちには「リンネ」という変質現象が大きく関わっていて、これは生物や無機物を全く違う存在に変化させてしまう現象です。時代設定としては、リンネの影響を受けて、我々の暮らす現代社会が崩壊した近未来となります。
主人公たちの生きる世界は2277年で、ルゥと共に遡る過去の世界は2100年代です。そのため、世界の崩壊は、今我々が生きるこの時代からほど遠くない時間軸の出来事ということですね。
リンネによる現代社会の崩壊後は、歴史の影に潜んでいた吸血鬼たちが表舞台に現れ、崩壊にあえぐ人類との共生社会を構築していきます。

Q4.バケモノのような吸血鬼だけでなく、多種多様な敵と戦う様子も公開されています。今作では、どういった敵との戦闘が待つのでしょうか。
前作に敵として登場した堕鬼(ロスト)は、近未来の世界の崩壊に際して人工的に作られた吸血鬼の成れの果てでした。一方で今作の吸血鬼は、有史以前から人間社会の影で息を潜めて生きてきた存在で、その起源は明かされていません。敵として登場する吸血鬼は、生物を変質させるリンネや、渇望の月の光の影響によって理性を失っています。
吸血鬼のほかにも、リンネの影響で異形の姿となったバケモノや、吸血鬼の技術で作られた自律型兵器、古の吸血鬼が生み出した眷属の成れの果てなど、敵のバリエーションは前作以上に豊富です。手ごわい相手が揃っているので、バディと協力しながら乗り越えていただきたいです。


Q5.ストーリートレーラーの最後には、温泉が登場しました。前作では拠点で温泉に入れましたが、今作ならではの魅力を教えてください。
トレーラーにはこっそりと温泉を忍ばせておいたのですが、多くの方から反響をいただけてとても嬉しいです。今作の拠点にも、温泉が用意されています。戦闘に疲れを感じたときは、ぜひ浸かりに訪れて欲しいですね。入浴中にバディが来ることもあるので、一緒に癒しのひとときを過ごせます。

さらに、今作では拠点だけでなくフィールドにも天然の温泉スポットが存在し、いろいろなところで温泉に入れるというパワーアップ(?)も果たしております。屋外の風景を楽しみながらバディと温泉に浸かるという、新たな入浴体験が待っています。探索中は、ダンジョンやアイテムだけでなく、ぜひ温泉も探していただけると嬉しいです。


